雨上がり、それでも三人でいたい:プロローグ

雨上がり、それでも三人でいたい

普通の女子校に通う静香とみや子。

二人は幼なじみで付き合ってはいないが、

両思いである。

二人の通学は行きも帰りも一緒で、

帰宅するほどの仲良しだ。

家も地元で比較的近くなため問題ない。

本日の天気は曇りだが、

二人の愛の前では関係ないだろう。

「みーちゃんおはよう!」

静香は家まで起こしに、

来てくれたみや子にキスする。

「うん、おはよう静香」

「今日も綺麗だね」

みや子も嬉しそうに、

言い返して優しくキスする。

「もうみーちゃん!」

「まだ寝起きだよ」

「そうだったわね……」

「ごめんなさい」

「軽率だったわ」

「いいんだよ!」

「みーちゃんは昔から……」

「甘えん坊さんだからね」

「真面目すぎて、」

「疲れちゃうでしょう?」

「いいのよ」

「起こしに来るのが楽しいの」

「お父様とお母様に挨拶できるし」

「みーちゃんは本当に真面目だね」

「……パパとママは、」

「あたしたちが結婚すると思ってる」

「まだ付き合ってません!」

「そのうち付き合うかも……」

「こんな感じで言ってるけど……」

「そうなったら嬉しい……」

「静香が奥さんに、」

「なったら毎日幸せだわ」

「ただうちの両親が何て言うか……」

「みーちゃんの両親は、」

「厳しいもんね」

「お兄さんは優しいけど!」

「兄は医者を目指しているから……」

「両親に期待されてるのよ」

「私は落ちこぼれだから……」

辛そうな顔をするみや子。

「いやいや」

「みーちゃん学年上位なのに……」

「落ちこぼれなら高校の人達が、」

「皆ダメ人間になっちゃう」

「そんなことないわ……」

「静香は優秀よ」

「スポーツも勉強もできるじゃない」

「本当はバスケ部を辞めたいんだ」

「でも背が大きいし……」

「頼られると断れないの……」

「本当は文化系の部活が……」

「いいかなって考えてる」

「静香は優しすぎるの」

「自分を押し殺すことはないわ」

静香を抱きしめてささやくみや子。

「嫌なら辞めればいいのに……」

みや子は小声で呟いた。

静香は気づいていない。

「あたしは……」

「そんなに上手くないし……」

「え?」

「でもこの前全国大会に、」

「出てたでしょう?」

唖然とした表情のみや子。

「あれは……」

「たまたまだよ」

「あたしがいなくても出れた思うよ」

「そんなことないわ」

「私はあなたの活躍を、」

「ずっと見てきたからわかるの」

「才能がなかったら続かないわ」

「自分を信じて」

そう言って静香に、

キスをしたみや子。

「あたし続けられるかな……」

「あと一年間も……」

「大丈夫よ」

「私がついてるわ」

「何があっても静香を見捨てない」

静香の手を優しく握るみや子。

「ありがとう」

「みーちゃんはいつも支えてくれるね」

元気を取り戻す静香。

「いいのよ」

「私たち幼なじみでしょう?」

「親友以上恋人未満の……」

「微妙な関係性だけど……」

「……そうだね」

「朝ご飯食べよう!」

「いいわね」

「あーんしてくれると……」

「一日頑張れそうだわ」

みや子は可愛くおねだりする。

「もちろんだよ!」

「みーちゃんは……」

「いつも頑張ってるからさ!」

「元気でいてほしいし……」

「それが一番嬉しいのよ……」

「はいはい!」

こうして二人の幸せな一日が始まった。

誰にも邪魔できないささやかな時間を、

これからも二人は過ごしていくのだ。

最後に

いつもお読みいただきありがとうございます。

今回私が挑戦したのはほのぼの系王道百合です。

無自覚で頑張り屋さんな天然バスケ部エース静香と真面目な風紀委員みや子。

二人は幼なじみで、親友以上恋人未満という関係性だけど、お互いが大切。

そんな二人を放っておけず見守る静香の親友の真緒。

静香のことが好きなバスケ部後輩の絵里。

四人が織りなす日常生活と、百合展開が魅力の青春ラブストーリー。

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