二人はいつも早めに登校していた。
風紀委員として活動中のみや子は、
色々と準備をする必要があるからだ。
ちなみに今日はバスケ部の朝練はない。
「それじゃあ校門でね」
「……みーちゃん」
落ち込む静香。
「あとでね静香……」
名残惜しそうに別れる二人。
みや子は先に校門に向かい腕章をつけて、
風紀委員として生徒を監視するのであった。
「はぁ……」
「みーちゃんと普通に通学したいよ……」
「どうした?静香」
「元気ないじゃん!」
落ち込んでいる静香の肩を、
軽く叩いてくる人物は一人しかいない。
親友兼バスケ部の真緒だ。
「真緒!」
静香は真緒に抱きつく。
「おい……静香……」
「朝からスキンシップが激しいぞ!」
「風紀委員が睨んでる!」
「私まだ死にたくないわ」
「みや子さんが見てるの?」
「そうだよ」
「よく怖くないな」
「優しい人だよ」
静香は当たり前の顔をして真緒に言う。
「真面目だけど……」
「どこか静香を見る目は……」
「怖いんだよな」
内心はうさんくさいと思っている真緒であった。
「気のせいじゃない?」
「そうだといいんだけどな……」
「二人とも朝からお盛んですわね」
「静香さん朝から風紀を乱さないでちょうだい」
みや子は別人のような言い方をする。
「はーい……」
「ごめんなさい」
「反省してませんね」
「リボンも曲がってますよ……」
「昼休みに風紀委員の会議室にきなさい」
「わかりましたね?」
みや子はわざと厳しく言う。
「わかりました……」
落ち込んだふりをする静香。
「待ってるわ……」
「静香……」
静香の耳元でささやくみや子であった。
「うん……」
小声で返答する静香だが……
「真緒待ってよ!」
「いやだよ!」
「私まで道連れにされたくない!」
真緒は笑って走り出す。
「私の……静香を……」
「許さない……」
みや子は腕章をキツく握りしめる。
「早くあなたに会いたいわ……」
「静香……」
誰にも聞こえないほど小声で呟く。
「あの風紀委員は静香のことになると容赦ないわ」
「そう?」
「なんか私の獲物だと睨まれてる感じがするんだ……」
「余計なことはするなって感じ……」
「話しても普通なんだけど……」
「目が笑ってないんだよな」
「気のせいだよ!」
「みや子さんは優しいよ」
「今日の授業も頑張ろう!」
「そうだな」
「風紀委員も……」
「静香の鈍感さに救われてるのかもな」
真緒はなぜか背後の視線が気になって仕方ない。
恐ろしくて振り向けなかった……
最後に
ついにもう一人の主人公真緒が登場しました。
優しくて真面目で一途な彼女の存在が、
どのような影響を与えていくのか。
ぜひ見届けてくださいね!

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