雨上がり、それでも三人でいたい第二章:二人の通学

雨上がり、それでも三人でいたい


二人はいつも早めに登校していた。

風紀委員として活動中のみや子は、

色々と準備をする必要があるからだ。

ちなみに今日はバスケ部の朝練はない。

「それじゃあ校門でね」

「……みーちゃん」

落ち込む静香。

「あとでね静香……」

名残惜しそうに別れる二人。

みや子は先に校門に向かい腕章をつけて、

風紀委員として生徒を監視するのであった。

「はぁ……」

「みーちゃんと普通に通学したいよ……」

「どうした?静香」

「元気ないじゃん!」

落ち込んでいる静香の肩を、

軽く叩いてくる人物は一人しかいない。

親友兼バスケ部の真緒だ。

「真緒!」

静香は真緒に抱きつく。

「おい……静香……」

「朝からスキンシップが激しいぞ!」

「風紀委員が睨んでる!」

「私まだ死にたくないわ」

「みや子さんが見てるの?」

「そうだよ」

「よく怖くないな」

「優しい人だよ」

静香は当たり前の顔をして真緒に言う。

「真面目だけど……」

「どこか静香を見る目は……」

「怖いんだよな」
内心はうさんくさいと思っている真緒であった。

「気のせいじゃない?」

「そうだといいんだけどな……」

「二人とも朝からお盛んですわね」

「静香さん朝から風紀を乱さないでちょうだい」

みや子は別人のような言い方をする。

「はーい……」

「ごめんなさい」

「反省してませんね」

「リボンも曲がってますよ……」

「昼休みに風紀委員の会議室にきなさい」

「わかりましたね?」

みや子はわざと厳しく言う。

「わかりました……」

落ち込んだふりをする静香。

「待ってるわ……」

「静香……」

静香の耳元でささやくみや子であった。

「うん……」

小声で返答する静香だが……

「真緒待ってよ!」

「いやだよ!」

「私まで道連れにされたくない!」

真緒は笑って走り出す。

「私の……静香を……」

「許さない……」

みや子は腕章をキツく握りしめる。

「早くあなたに会いたいわ……」

「静香……」

誰にも聞こえないほど小声で呟く。

「あの風紀委員は静香のことになると容赦ないわ」

「そう?」
「なんか私の獲物だと睨まれてる感じがするんだ……」

「余計なことはするなって感じ……」

「話しても普通なんだけど……」

「目が笑ってないんだよな」

「気のせいだよ!」

「みや子さんは優しいよ」

「今日の授業も頑張ろう!」

「そうだな」

「風紀委員も……」

「静香の鈍感さに救われてるのかもな」

真緒はなぜか背後の視線が気になって仕方ない。

恐ろしくて振り向けなかった……

最後に

ついにもう一人の主人公真緒が登場しました。

優しくて真面目で一途な彼女の存在が、

どのような影響を与えていくのか。

ぜひ見届けてくださいね!

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